ふるさと栄会

栄小だより

「新しい時代に生きる子どもたち」

 横手市立栄小学校長佐藤民男(平成17年11月)

校舎正面玄関ふるさと栄会の皆様、「はじめまして」私は、この四月(注:平成17年)から国内屈指と言われる木造校舎で、一四七名の子どもたちと木の温もりを感じながら過ごせる幸せを味わっている新米校長です。(写真右:校舎正面玄関)

さて、ここ横手市は十月一日の八市町村による合併を目前にして、学校の様々なシステムも変わることになり、多少の戸惑いを覚えながらも、子どもたちの教育に支障が来さないよう配慮しながら、その準備を進めています。

ところで、本校は昨年、創立百三十周年を迎え、その記念事業として「130年のあゆみ」という記念誌を発行しました。その中に、本校の長い歴史に触れた次のような一節がありましたのでご紹介いたします。

『長い歴史のぺージには、運動・学習にはげんでこられたおじいちゃん・おばあちゃんの足跡が記録されています。長い歴史のぺ-ジには、子どもたちのために、校舎・プール・花壇づくりに汗を流し、知恵と力を尽くしてくれたお父さんお母さんの姿が生き生きと映し出されています。
今私たちが生活しているこの校舎も、地域の方々の熱い願いと高い希望に支えられています。

明治・大正・昭和・平成の時代へと百二十年を数えました。
今一度立ち止まり、学校の歩みから学びます。
今一度未来を見つめ、自分の夢を描きます。私たちは新しい歴史を造っていく旅人になります。

栄小学校は、新たなぺージを造るため、二十一世紀という新しい時代の中で、たくましく生きていく子どもだちの育成に全力を尽くして取り組んで参ります。』


さて、学校週五日制や昨年度からスタートした二学期制をはじめ、教育改革の流れの中で、学校の様子も以前とは大きく様変わりしています。

そこで今回は、新しい時代を先取りした本校の取り組みや、子どもたちのふるさとを題材とした活動の一端をご紹介したいと思います。

  1. インターネットTV授業推進事業

    今やインターネットは、私たちの生活に欠くことのできないものとなっています。教育現場もその例外ではなく、授業の中で情報収集の重要な手段になっています。特に本校では、平成十五年度から秋田県の指定を受け、インターネットTV会議システムを使った授業を取り入れ、その推進に取り組んでいます。

    例えば、本校の子どもたちが、遠く離れた学校の子どもたちとインターネットTVを通して意見を交わしながら共同学習をしたり、県の総合教育センターにいる先生の指導を受けられるなど、居ながらにして、栄小以外の人たちと学習することができるのです。このことにより、子どもたちの社会を見る目が広がり、多くの人と交流することで、表現力も少しずつ高まってきています。
  2. 大屋の里タイム」の活動

    4年前から始まった総合的な学習の時問は、子どもたちに主体性や社会性など、これから生きていく上で必要な様々な力を付ける大切な時間となっています。本校では、「大屋の里タイム」と銘打って、栄にある素材を使いながら学習を進めてきましたが、今年は次のような活動に取り組んでいます。

    (三年生)キラリふるさと大発見大屋梅の発祥地について調べたり、梅を収穫して、その梅を使ったハチミツ漬け作りに挑戦しました。

    (四年生)ふるさとの歴史をたずねて栄地区の人々にインタビューをし、ふるさとの歴史を調べながら、先人の苦労を知る活動です。柳田駅の歴史や大屋沼の歴史、新町のお地蔵様などについて調べています。

    (五年生)米米ワールド保護者からお借りした田んぼを使ってもち米を植え、その世話をしながら、稲の成長を観察しています。六月には五年生全員で田植えを経験しました。まもなく収穫を迎えますが、次は稲刈りも体験する予定です。収穫した米は、東大曲小学校との交流会で餅つきをし、みんなでいただくことになっています。

    (六年生)ディスカバー栄五月に仙台・松島へ修学旅行に行きました。ここでは、栄地区と比較しながら見学したり、班別になって調査しながら、栄の良さを見直す活動をしました。さらに、この活動から得た自分なりの疑問をテーマとして、栄について調べ直し、大屋の里集会で発表することになっています。また、他の学年も、この集会で活動の報告をすることになっています。
  3. みんなの登校日

    学校は昔から地域の文化の象徴として大きな役割を担ってきました。しかし、最近は、急速に進む少子化の影響もあって、学校が地域から少しずつ離れる傾向にあり、何とかしなければと思っておりました。運動会や学習発表会などの行事には、多くの地域のみなさんが学校に来てくれます。しかし、それ以外は、ほとんど学校を訪れる機会がありません。

    そこで今年は、「みんなの登校日」を二回にわたって実施し、地域のどなたでも自由に学校を訪れ、子どもたちの様子をご覧いただいたり、子どもたちと交流していただく場としました。その第一回目が六月下旬におこなわれ、百名を超える地域の方が栄小を訪れ、子どもたちの活動を参観してくれました。

    これから地域のみなさんのご支援をいただきながら、「開かれた学校」をめざしていきたいと思っております。ふるさと栄会のみなさんも、帰郷の際は、是非栄小学校にお立ち寄り下さい。心より歓迎申し上げます。

↑タイトルの画像は?
掲示板に投稿された「議事堂周辺の大屋梅」、投稿記事【22】、の写真を元に加工されたものです。

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